F1® タイヤ

18インチタイヤは、プロファイル、構造、コンパウンドなど、すべての要素が一から設計されました。1万時間を超える室内テスト、5千時間を超えるシミュレーションを行い、70以上のプロトタイプをバーチャルで開発し、最終的に30種類のスペックを作り上げました。そして、ほぼすべてのチームが2万km以上にわたってテストを行いました。ドライバーの役割は極めて重要で、各ドライバーは様々なポイントで開発に貢献しています。彼らのフィードバックはピレリが最終的な仕様を決定するために役立てられています。
今年からピレリがノミネートできるコンパウンドが6種類に増え、各サーキットの特性に合わせたタイヤを用意することが可能になりました。このフィロソフィーは、F1®の技術をそのまま受け継いだピレリのロードタイヤにも当てはまります。

タイヤレンジ

スリックタイヤ

2022年以降、タイヤは13インチの時より可動領域が広くなり、ウォームアップ・フェーズが改善されました。その結果、オーバーヒートが抑制され、劣化が軽減されるようになりました。イノベーションはそれに留まりません。2023年には新しいC1コンパウンドが誕生しました。ピレリは、3種類のスリックタイヤ、インターミディエイトタイヤ、フルウェットタイヤを用意しチームがレース週末に使用できるようにしました。スリックタイヤのコンパウンドは6種類あり、硬い順に0~5までの番号が付けられC0~C5となります。Cは「コンパウンド」を意味しています。

サイズ:
フロント:305/720-18
リア:  405/720-18

whiteWeel
yellowWeel
redWeel

昨年のC1タイヤが、2023年のC0となりました。このタイヤは、レンジの中で最も硬いタイヤで、タイヤに最も厳しいサーキットで推薦されます。アスファルトの摩耗が激しいサーキット、気温が特に高いサーキット、タイヤにとっての厳しいポイントが多いサーキットでは、このコンパウンドが好まれるでしょう。

昨年のC1とC2の間に位置する、2023年用の新しいコンパウンドです。これまで最も硬いコンパウンドだった2つのコンパウンドの性能差を縮めるために作られたこのコンパウンドは、C2をベースにしており、強力な性能を発揮しながらも、デグラデーションはより低く抑えられています。C1はC0の代替タイヤとして位置づけられており、今シーズンのレースでこの2つが一緒に選択されることはありません。

3番目に硬いこのコンパウンドは、より速く、より高温で、より摩耗の激しいサーキットに大変適しています。状況がまだよくわからない新しいサーキットなどでは、保守的な選択をするために、この硬めのコンパウンドがノミネートされることもあります。

各レースでは3種類のコンパウンドがノミネートされますが、このコンパウンドはすべてのイベントで使用されるため、あるときは最も硬いコンパウンドとして、あるときは中間のコンパウンドとして、あるときは最も柔らかいコンパウンドとして使用される、非常に汎用性の高い設計となっています。性能と汎用性のバランスに優れ、幅広い状況下で活躍します。

このコンパウンドは、タイトでツイスティなサーキットに適しており、すぐにピークのパフォーマンスを発揮させるためには、素早いウォームアップが必要です。このコンパウンドもまた、シーズンを通して多用され、さまざまなサーキットに適応できるコンパウンドです。

このタイヤは、最も柔らかいタイヤで、摩耗や劣化が少なく、メカニカルグリップが最大限に求められる低速サーキット向けに設計されています。モナコを代表とするストリートサーキットや、アスファルトが非常に滑らかなサーキットで使用されることが多いコンパウンドです。

ウェットタイヤ

CINTURATO GREEN INTERMEDIATE

インターミディエイトは汎用的な雨天用タイヤです。スタンディングウォーターが存在しない濡れた路面や徐々に乾いていく路面で性能を発揮します。スリックタイヤおよびフルウェットタイヤとの幅広いクロスオーバーウィンドウを提供すべく、作動温度領域が広範囲に渡るように設計されています。

 

サイズ:

フロント: 305/720-18

リア: 405/720-18

FULL WET BLUE

大量の排水を可能にするフルウェットタイヤは、豪雨時の走行に適したタイヤです。しかし、激しい雨のコンディション下ではドライバーの視界の悪化が問題となり、その場合はレースの中断に至ることもあります。耐アクアプレーニング性能を向上させたプロファイルは、豪雨の環境下でタイヤにより大きなグリップを提供します。

 

サイズ:

フロント: 305/720-18

リア: 405/720-18

BUILT TO RACE